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感想

ジュンパ・ラヒリ『べつの言葉で』

書名: 『べつの言葉で』(新潮社)著者: ジュンパ・ラヒリ訳者: 中嶋浩郎 ベンガル人の両親をもつアメリカ育ちの成功した作家が、アメリカからイタリアに移住して、イタリア語、つまり「べつの言葉で」作品を書く――興味深くはあるものの、なぜそんなこと…

ミランダ・ジュライ『あなたを選んでくれるもの』

書名: 『あなたを選んでくれるもの』(新潮社)著者: ミランダ・ジュライ訳者: 岸本佐知子 人に歴史あり。人生は語ることに満ちている。 わたしが記者でも何者でもないのを知っていながら、まるでこのインタビューがとても大きな意味をもつかのように、自…

アレクサンドル・ゲルツェン『向こう岸から』

書名: 『向こう岸から』(平凡社)著者: アレクサンドル・ゲルツェン訳者: 長縄光男 『向こう岸から』は、幸か不幸か一足先に思想的「向こう岸」へとたどりついてしまった、時代の異邦人たるアレクサンドル・ゲルツェンの思索集。 充実した訳注と平明な解…

プリーモ・レーヴィ『休戦』『周期律』『リリス』

書名: 『休戦』(岩波書店)、『周期律』(工作舎)、『リリス』(晃洋書房)著者: プリーモ・レーヴィ訳者: 竹山博英 プリーモ・レーヴィの著書、なかでも『休戦』や『周期律』、そして『リリス』所収の「ロレンツォの帰還」「我らが印」などで印象深い…

リチャード・マグワイア『HERE』

書名: 『HERE』(国書刊行会)著者: リチャード・マグワイア訳者: 大久保譲 同じ地点から見た、さまざまな時代の景色や出来事を、時を越えて切り貼りする作品。太古の昔から遠い未来に至るまでの断片を、20世紀と21世紀の人々の暮らしを主軸にしながら、…

死に近づいて生を感じる

飛蚊症になった。眼科医によると、後部硝子体剥離なる現象が近視の影響で通常よりも早く起こり、その際に軽く出血しただけで、急変しなければまず心配ないそうだ。しかしそれでも、いつかこの目が見えなくなる日がくる、ということを意識せざるをえなかった…

漫画・映画『この世界の片隅に』

『この世界の片隅に』のネタバレがあるので、知りたくない人は読まないように。 漫画『この世界の片隅に』 一行要約 戦中とその前後の日常を舞台にした良作 善良でどんくさいが鋭いところもある個人の生に、戦争が絡んでくる作品。作中には日常生活の場面が…

ディーノ・ブッツァーティ『タタール人の砂漠』

書名: 『タタール人の砂漠』(岩波書店)著者: ディーノ・ブッツァーティ訳者: 脇功 読みながら “Failing to prepare is preparing to fail.” や “Life is what happens while you're busy making other plans.” という格言を思いだした。 環境に身をまか…